アメリカ海兵隊式リーダーシップ原則とは?~組織のリーダーシップ開発に活かせる14の特性と実践法~
- Dylan Scudder

- 8月8日
- 読了時間: 5分

業界や職種を超えるリーダーシップスキルとは
リーダーシップスキルは業界や職種を問わず求められるスキルですが、その中でも米海兵隊(Marine Corps)のリーダーシップは、高い規律・誠実さ、そして決断力が求められることで知られています。
アメリカ海兵隊のリーダーシップ原則を理解し、習得することは、企業のリーダーシップ開発トレーニングやビジネスブートキャンプにおいて、貴重な指針となります。
この記事では、米海兵隊リーダーシップの基本要素、実践方法、そして優れたリーダーを形作る14の特性について解説します。
※米海兵隊式リーダーシップの基本要素と原則には諸説あります。
アメリカ海兵隊式リーダーシップ原則とは
アメリカ海兵隊式リーダーシップ原則は、あらゆる状況下で部下を鼓舞し、動機づけ、導くことのできるリーダーを育成するために作られています。責任感と説明責任、チームの福祉を重視するだけでなく、その核心は模範を示すこと、高い基準を維持すること、信頼を築くことにあります。
代表的なアメリカ海兵隊式リーダーシップ原則は以下の通りです。
自分を知り、自己改善を追求する 自らの強みと弱みを把握し、継続的に改善する。
技術的・戦術的に熟達する 自信と尊敬を生む専門性を磨く。
模範を示す 自分が期待する基準を自ら体現する。
部下を理解し、その福祉に配慮する チームのニーズを理解し、忠誠心と士気を高める。
部下に情報を伝える 透明性は信頼と団結を育む。
任務の理解、監督、完了を徹底する 明確なコミュニケーションとフォローアップが不可欠。
こうした原則を日々の法人向けトレーニングやビジネスブートキャンプに取り入れることで、より強いチームと優れた成果を生み出せます。
例えば、チームの課題を理解し、オープンにコミュニケーションを取るマネージャーや管理職は、組織のエンゲージメントや生産性の向上を実感できるでしょう。

アメリカ海兵隊式リーダーシップ原則の実践方法
リーダーシップ原則は理解するだけでなく、具体的な行動に落とし込むことが重要です。実践的な推奨事項としては、次のような行動が挙げられます。
模範を示す 望む行動や仕事の姿勢を自ら示す。時間厳守や献身の姿勢はリーダー自ら体現する。
明確かつ頻繁に伝える 目標や変更点、期待をチームと共有し、混乱を防ぎ信頼を築く。
チームを育成する トレーニングやメンタリングに時間を投資し、スキルと自信を高める。
決断を迅速に下す 情報収集、選択肢検討の上で自信を持って行動する。
責任を持つ 失敗時も率直に認め、学びに変える。
前向きな環境を作る 成果を認め、協力し合う雰囲気をつくる。
これらを組織のリーダーシップ開発を目的とした企業研修や、ビジネスブートキャンプのプログラムに組み込むことで、尊敬と高いパフォーマンスを両立する文化が醸成されます。

アメリカ海兵隊の14のリーダーシップ特性
アメリカ海兵隊では、効果的なリーダーが備えるべき14の特性が定められています。
これらはすべての階級で日々意識されており、リーダーの人格と行動の基盤となります。
Justice(正義感)…公平で一貫している
Judgment(判断力)…適切な決断を下す
Dependability(信頼性)…信頼され、頼りになる
Initiative(積極性)…指示を待たずに行動する
Decisiveness(決断力)…素早く判断する
Tact(対人能力)…人を尊重し円滑に対応する
Integrity(誠実さ)…正直かつ道徳的である
Enthusiasm(熱意)… 情熱と関心を示す
Bearing(態度)…自信と落ち着きを保つ
Unselfishness(無私無欲)…他人を優先する
Courage(勇気)…恐怖や困難に立ち向かう
Knowledge(知識)… 職務や環境を理解する
Loyalty(忠誠心)… 組織や仲間に忠実である
Endurance(忍耐力)…心身の持久力を維持する
例えば「Initiative(積極性)」はリーダーに主体的な行動を促し、「Tact(対人能力)」はチーム内の調和を保つのに役立ちます。

法人向けトレーニングでの活用事例
現代のビジネス環境はDX(デジタルトランスフォーメーション)や市場変化が激しく、机上の理論だけでは対応できません。米海兵隊式リーダーシップは、特にグローバル展開や多文化チームを持つ企業向けの法人トレーニングで効果を発揮します。
信頼とオープンなコミュニケーションによるチーム結束
明確な判断基準による迅速な意思決定
困難な状況でも揺るがないレジリエンスの構築
これらは企業の持続的成長に直結すると言えるでしょう。
NobleCampsのビジネスブートキャンプで学ぶリーダーシップ
リーダーシップは一朝一夕で身につくものではありません。しかし、正しい原則と継続的な実践の場があれば、その成長は大きく加速します。
さらに、NobleCampsは米国国防総省認定の訓練機関としてCAGEコードを保有し、米海軍、米海兵隊、米国防総省教育活動局(DoDEA)との複数年にわたる実績があります。

直近では、日本国内の米軍基地関係者に向けたMicrosoft Power BI集中トレーニングを提供しました。本研修は、基務データ分析やレポート作成を効率化し、意思決定のスピードと精度を高めることを目的に設計実務データを使用した演習を通じて、データモデルの構築やPowerBIの基本的な使い方から応用までを短期間で習得しました。
現在は、日本および韓国の各基地において、技術研修およびリーダーシップ研修の提供を委託されています。
貴社のリーダーシップ開発や人材育成のニーズに合わせた、カスタマイズ型の法人向けトレーニング、ビジネスブートキャンプの導入をご検討の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
